神戸・週末ボランティアの紹介/お誘い
We love KOBE Weekend Volunteer

2013年、神戸・週末ボランティア 新生が新たな活動主体になりました。
以下は2012年までのものです。

阪神淡路大震災の被災者が生活する復興住宅への訪問活動を続けてきた神戸・週末ボランティアが,以前に掲載していたものです。神戸・週末ボランティアのあゆみもあわせてご覧下さい。

週末ボランティアの紹介
1回だけでも、初めてでも!〜阪神・淡路大震災被災者支援「週末ボランティア」へのお誘い〜

週末ボランティアの紹介

1999年6月改定

  1. 会社員・学生・その他の方が、余暇を活用し継続的にボランティアができるように、毎週土曜日の午後に活動しています。
  2. 自由参加制であるため、初めての方・1回だけの参加の方でも力が発揮でき、出逢いの喜びと新鮮な学びを得ることができる。
  3. 『訪問予告チラシ』配布の際、意見・お手伝い項目を書き込む「支援シート」を一緒に綴じており、文章による表現・訴えも行なえるようになっています。
  4. 巡回型は何ヵ所も訪問を行う為、その時々の必要な情報提供準備と、外部へ多様な意見の情報発信が行なえています。
  5. 国による個人補償(公的支援)の実現を求め、政策・制度要求を、署名運動や政府への陳情・要請という形で、被災者と行動を共にしました。

 「週末ボランティア」は震災直後から、それまであった「神戸・地球環境研究会」のメンバーが自動的に集まり、物資配布や水汲み・炊き出し等を始めたことからスタートしました。また各地の「地球環境問題」の関係者ボランティアを受け入れた事から、県外のボランティアを受け入れる機能を持つ事になり、遠来からの参加者も多いのが特徴です。
 95年5月までは避難所での活動を主とし、6月からは活動対象を仮設に移しました。これまで神戸市の須磨区・西区約1万1千戸の仮設住宅へ訪問を重ね、参加者は延べ9000人・参加者名簿は1600名となりました。
 訪問参加者は大体いつも男女約同数で、中学生から60代の方まで幅広い年齢層の方が含まれており、訪問時にそれが良い効果を発揮しています。

 「週末ボランティア」は総会において、方向性・活動方法・活動地域・その他の問題を決定しています。
 また初参加のお礼状・会計・名簿管理・カンパ金の管理・FAX通信・インターネット・その他の事務処理等を、会社員や主婦の各担当者が自宅にて行ない、支えています。毎週の印刷作業も、手伝える者が集まり、行なっています。
 被災地NGO恊働センター等のボランティア会議にも出席し、情報の入手や相談・勉強の場としています。

 99年6月からは、仮設訪問と並行し、復興住宅訪問も行なっています。

 「被災者宅の訪問支援ボランティア」が、これからも必要とされる理由を次のように考えます。

  1. 「心のケア」が圧倒的に不足している。
  2. 多様な切り口を持つボランティアによって、すくい取られる事は多い。時には、何重ものすくい取りが必要である。
  3. 復興したといわれる神戸の現状は、現地に踏み込むことによってしか外部に伝えられない。情報発信の質と量が決定的に不足している。
  4. 復興住宅の高齢者問題は、これからなおいっそう大きくなってゆく。
  5. 不況は被災地に深刻なかげをおとしており、精神的・制度的な支援の必要性は増大している。
  6. 政策・制度の要求・実現は、外部からの働きかけと繋がりが必要である。

 財政は、参加者や全国の支援者からのカンパと、ボランティア助成金により賄っています。事務所を持たず人件費支出はゼロです。

1回だけでも、初めてでも!
〜阪神・淡路大震災被災者支援「週末ボランティア」へのお誘い〜

2002年1月

「週末ボランティア」代表 東條 健司

 毎月第2・第4土曜日に「週末ボランティア」は、全国の方に「被災者宅の訪問支援」ボランティアを行うための窓口を、開いています。確かな手応えと新鮮な学び、そして語り部としての使命を自覚して、また全国へ散っていく、自由参加による巡回型訪問グループです。

 活動内容は、被災者宅を訪問し、「お話し伺い」を行い、その内容を「支援シート」に記録する事が中心です。「お話し伺い」は心を傾けて、お話を聞く事にあり、どなたでも行えます。また、一部の有志によって第1・第3月曜日に訪問のフォローを行っています。

 95年6月から毎週一度、仮設住宅への「お話し相手」の訪問を重ねてきました。98年6月からは、復興公営住宅への訪問に移行し(01年4月からは毎月第2・第4土曜日)、震災6年目の2001年末には310回となりました。

 ボランティア参加者は、男女・年齢を問わず、訪問日の午後1時に市営地下鉄沿線の駅に集合しています。毎回何名かの初参加の方を含めた参加者は、集合場所で顔を合わせ、簡単なレクチャーの後に、2〜3人で班を組んで約3時間の被災者宅(復興住宅・一般公営空き家募集入居者宅)の訪問に出かけます。訪問終了後は、「終了ミーティング」を開き、問題点への対応や訪問時の印象に残った事を話し合います。

 このグループの呼びかけの言葉は「1回だけでも、初めてでも!」です。

 1回だけでも、初めてでもお役に立てるボランティア。それが可能な秘密は、毎回様々な場所を訪れる「巡回型」訪問方式と新人歓迎の気風です。各訪問宅へは、1週間前に「訪問予告チラシ」が配られます。その日は外出を控え待っていて下さる方、帰る際「また来てください」と声をかけて下さる方、電話にて「今度、いつ来るんや?」と言って下さる方に励まされています。

 支援と言いながら私達は、個人では何ほどの事も出来ないことを自覚しています。しかし訪問の時には、ご意見・ご要望やお困りのことなどを書きとめ、出来る事に対応しています。また活用できる制度の情報提供なども行っています。神戸市へ直接声を伝える「市長への手紙」も持参し薦めて来ます。

「自分の話をこんなにじっくり聞いてくれたのは初めてだ」との感謝を受けた時、“心のケア”の片鱗をつかんだような気がします。私達にとっては一番嬉しく、続けていて良かったという気持ちになる瞬間です。以降、個人的に電話をかけたり、ペンパルになったりする例も多く、一生の友も生まれます。

 よく人は出逢いだと言われますが、ボランティアぐらいこの言葉を身に染みて実感する者はいないでしょう。その出逢いは、毎回「週末ボランティア」の「被災者宅の訪問支援」の中で、今も繰り返されています。

 ボランティアはまだまだ必要です。「1回だけでも、初めてでも!」。私達はこう呼びかけて、被災地であなたのお越しをお待ちしています。

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